薬草資料館
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シクンシ
【生薬】シクンシ(使君子) 種子が成熟し、果皮が紫黒色 になる秋に摘み取り、陽乾する。
【成分】アミノ酸 :quisqualic acid、脂肪酸 :citric acid,malic acid,oleanicacid,palmitic acid、ステロール:phytosterol、 アルカロイド :trigonelline 等
駆虫薬、健胃薬として回虫・蟯虫駆除、腹痛、消化不良、下痢などに応用する。漢方処方肥児丸に配合される。
【効能】駆虫薬、健胃薬として回虫・蟯虫駆除、腹痛、消化不良、下痢などに応用する。漢方処方肥児丸に配合される。 -
ツチアケビ
【生薬】ドツウソウ(土通草) 秋に赤く実った果実を採り、陽乾する。
【成分】不詳。
【効能】民間では野生のものを採取し、強壮、利尿に煎じて服用。薬用酒としても用いる。 -
コケモモ
【生薬】コケモモ葉 夏から秋にかけて、葉のついた枝ごと刈取り、蒸した後陽乾する。葉を集め、加熱乾燥する。
【成分】フェノール配糖体:arbutin,acetylarbutin,caffeolarbutin、フラボノイド:hyperin,isoquercetin,proanthocyanidin、トリテルペノイド:ursolic acid、タンニン等。
【効能】ウワウルシの代用品として『第五改正日本薬局方』の追補(1935)から『第七改正日本薬局方』(1961 -1971)まで収載された。尿路殺菌剤として腎盂炎、尿道炎、膀胱炎に用いる。 -
ニンジンボク
【生薬】ボケイシ(牡荊子) 果実が成熟する初秋に摘み採り陽乾する。
【成分】セスキテルペン:β-caryophyllene 等。
【効能】中国で用いられる。風を去り痰を化す、気を下す、止痛するの効能がある。咳嗽喘息、暑気あたりによる発痧、胃痛、疝気、白帯下を治す(中薬大辞典より)。牡荊茎、牡荊根、牡荊葉、牡荊瀝(茎汁)も用いる。 -
トウモロコシ
【生薬】ナンバンモウ(南蛮毛) 種子の収穫時に雌花の糸状の花柱を取り、陽乾する。
【成分】KNO3 、 ステロール類:sitosterol、stigmasterol、フラボノイド配糖体:isoquercetin、有機酸:malic acid, citric acid, tartaric acid、糖類等。
【効能】民間薬。利尿、利胆薬として、腎臓病、水腫、脚気、肝炎、腎結石、糖尿病に用いる。 -
モクゲンジ
【生薬】ランカ(欒華) 初夏(6-7月)に花を摘み取る。
【成分】クマリン:acetyl-umbelliferone,benzoyl-umbelliferone、ステロール、サポニン、タンニン等。
【効能】中国では目の痛み、流涙に用いる。目の腫れを消す。黄色の染料として使用する。 -
ショウブ
【生薬】ショウブコン(菖蒲根) 冬、地上部が枯れる時期に根茎を掘り取り、ひげ根を除き水洗、陽乾する。
【成分】精油:asarone, asarone, asarylaldehyde, eugenol, methyleugenol, calamene, calameone, calamine, acorone, isocalamendiol, acoronene 等。
【効能】同属のセキショウコン(石菖根)は鎮静、鎮痛、健胃、駆虫薬として用いるが、ショウブコンは飲用すると吐き気を催すことがあり、服用には適さない。主に浴湯料として利用され、神経の緊張をほぐし、血行を良くしリュウマチや神経痛、不眠症に効果がある。 -
クヌギ
【生薬】ボクソク(樸樕) 樹皮を夏に剥ぎとり、水洗いして陽乾する。
【成分】フラボノイド:quercetin、クマリン誘導体:fraxin,scopoline、タンニン、でんぷん、糖類、脂肪等。
【効能】駆瘀血、止瀉、解毒作用があり、腫瘍、痔、下血、打ち身、下痢などに用いる。漢方処方では十味敗毒湯、治打撲一方などに配合される。 -
ジンチョウゲ
【生薬】ズイコウカ(瑞香花) 開花期(3-4月)に花を採取し、陽乾する。
【成分】精油:linalool,hexenal,citronellol,nerol 等、 クマリン類:daphnetin,daphnin 等。
【効能】中国では民間薬として咽喉の腫れ痛み、歯痛、リウマチ痛、初期の乳がんに用いる。日本の民間薬では有毒植物であることもあり、用いることはない。 -
タマリンド
【生薬】タマリンド 冬から春に摘み取り、種子の膨らみごとに切り離し、割って種子を除いて陽乾する。
【成分】有機酸:tartaric acid,citric acid,malic acid、ビタミン類:thiamin,riboflavin,nicotinic acid,pantothenic acid,folate,ascorbic acid、糖類:glucose,fructose、アミノ酸類:tryptophan,lysine,methionine,serine,β-alanine,proline,phenylalanine,leucine 等
【効能】第四改正日本薬局方に収載され、果肉を熱性病や緩下剤として用いたことがあるが現在は用いていない。中国では暑気払い、産婦の嘔吐、食欲不振に、タイ、インドネシアでは食欲増進、下剤に用いる。 -
オタネニンジン
【生薬】ニンジン(人参) 栽培して4-6年の根を秋に掘り取り、水洗後細い根を取り去り、周皮を除去し乾燥する(白参)。また蒸した後乾燥する(紅参)。
【成分】トリテルペン系サポニン:ginsenoside Ro,Ra1,Ra2, Rb1,Rb2,Rb3,Rc,Rd,Re,Rf,Rg1,Rg2,Rh、その他:panaxynol,panacene,beta-elemene,choline 等。
【効能】虚弱体質、筋肉疲労、病中病後、胃腸虚弱、食欲不振、血色不良、冷え症に用いられる外、滋養強壮薬として配合剤に用いられる。多くの漢方処方に健胃消化、止瀉・整腸、鎮痛・鎮痙、健胃強壮薬として配合されている。 -
コショウ
【生薬】クロコショウ(黒胡椒) 完熟前の緑色の果実を収穫し、そのまままたは湯通しした後天日乾燥する。乾燥の際、果皮が黒くなりシワが生じる。シロコショウ(白胡椒) 赤色に完熟した果実を収穫し、1週間ほど水に浸して発酵させた後、柔らかくなった外果皮・中果皮を除去したもの。(種子とこれを包む硬い内果皮のみ)
【成分】アルカロイド:piperine,chavicine、精油:phellandrene, pinene, caryophyllene, limonene 等
【効能】発汗、駆風、健胃薬として胃弱、、消化不良、下痢、腹痛に服用する。薬用には一般に白胡椒を用いる。スパイスとしても名高い。